ようやく秋らしい日がやってきました。朝晩の冷え込みもきびしくなり、体調の管理には十分気を付けてくださいね。
いろいろな感染症も出始めています。手洗い、うがいの季節です。
1.近隣の小学校、中学校ではインフルエンザが出始めました。
大き流行にはならずにいったん収束しましたが、いろいろな学校で小流行が出ているようで
す。症状も比較的軽いので、あまり神経質にならず冷静に、対応しましょう。まずは予防接種
です。1回目の接種もまだの方は早めに接種しましょう。手洗い、うがいも忘れづに。
2.RSウイルス感染症
今年は夏の終わりから早い流行がみられだいぶ少なくなってきていますがまだ咳のひどいお
子さんの中にはRSウイルス感染のかたがいます。喘息を持っている方がRSウイルスにかかる
と悪化しゃすく、また乳児は重症になりやすいので注意が必要です。保育園や幼稚園などでは
もう一般的な風邪のウイルスのひとつになりつつありますが、小さな赤ちゃんは不要な外出な
どは控えましょう。特別な特効薬がある感染症ではないのでやっかいな感染症です。
3.軽い胃腸炎が増えてきています。
「夜、突然数回嘔吐がみられ朝には落ち着き水分はとることができる。」程度の胃腸炎が多く
なっています。ノロウイルスほどの感染力と重症感はありません。無理せずゆっくり、嘔吐の
波が過ぎるまでの1~2時間はゆっくり待ちましょう。少しづつ、少しづつ、あわてないで、
イオン水(お茶、湯冷まし)から始めましょう。
4.おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)が増え始めています。
じわじわと途切れることなく今年はおたふくかぜの流行がみられます。予防接種を受けている
方はかかっても軽く済みますし、今年当院で診断した患者さんの中には予防接種をしても罹っ
たという方はほとんどいません。インフルエンザとの同時接種も可能です。1歳でMR,水痘と
の同時接種もお勧めします。合併症の髄膜炎、難聴など以前いわれていた発症率よりも高いと
いわれています。あまり軽くみてはいけない病気のひとつです。自費での接種になりますがお
勧めします。
ワクチン接種で病気を予防することができるようになって人類の歴史は大きく変わりました。
子どもたちを防ぐことができる病気から守ってあげるのは私たち大人の責任だと思います。
日本のワクチン行政はまだまだ先進国に比べると遅れています。残念ながら施政者たちは子どもの命よりも形の見えるもの、すぐにお金になるもの、が大好きのようです。眼に見えない大切なものを大切に生きていきたいと思います。