2016/09/12診療・感染情報 9月15日現在
9月も10日を過ぎましたがまだまだ残暑が続いています。暑さにうんざり、疲れ気味のお子さんもいます。明日からは秋雨前線の出現で、涼しくなっても今度は気管支喘息には嫌な気候になってきます。体調を整えていきましょう。
1、夏のウイルス感染
手足口病、など夏に多いウイルス感染がまだ出ています。徐々に減ってきていますが高熱で
その後に手、上腕、下肢、などに発疹の出る手足口病は、まだまだ要注意。
2.RSウイルス感染が増えています。
8月中旬ごろからこんな時期にもうRSウイルスが保育園を中心に流行中です。鼻水が多くて
ゼロゼロ、咳がひどく夜に何度も起きてしまう、こんな症状はRSウイルス感染症かもしれませ
ん。乳児期のお子さんは重症となることもあるので早めに受診してください。
また、 保育園ではやっているから検査をするように言われたと来院する方もいらっしゃいま
すが、保険診療でできる検査ではなく、また診断がついたとしても治療に変わりはなく、入院を
前提として必要と認めたときにのみ検査を行います。RSウイルスというだけで異常に神経質に
なる保育園が多く、小児科医はこの時期困ることが度々です。冷静にお子さんを中心に考えてあ
げたいものです。
3.気管支喘息、気管支の過敏な咳
気温、気圧の変化の多い季節です。また台風もいくつか来て、咳のひどくなってきた方が続い
ています。しっかり内服薬、吸入をつづけていきましょう。
4.おたふくかぜ
小学生を中心にそのご兄弟、お友達と感染が広がりつつあります。髄膜炎や難聴の合併症もあ
るいやな感染症です。予防接種以外のたいさくはありません。
関西地方で、はしか(麻疹)の流行が出始めている地域があります。
栃木県ではまだ感染はみられていませんので冷静な対応をお願いいたします。
①.1歳になったらすぐMR、水痘のワクチンの接種を。
⓶。1歳での接種を忘れていた方で年長さんまでの方は自費でもMRワクチンを。
⓷.年長さんは早めに第Ⅱ期のMRワクチンを。
MRワクチンも不足している現在、ワクチン接種の優先順位は上記です。(国立感染症研究所案)
流行の拡大次第ではワクチンの十分な供給の見通しがついて来たら、成人、1歳以下の乳児も対象に
なるかと思われます。拡大せずに収束することといいのですが。風疹の流行の時と同様、国としての抜本的なワクチン政策の見直しが必要と思われます。
さて、
運動会、遠足など行事の多い季節です。疲れをためないように、ゆっくり休んで栄養をとって、いい秋の日を楽しみましょう。