2015/10/20診療・感染情報 2015.10.20現在
秋、真っ只中です。秋晴れのさわやかな日が続いていますが秋に多い感染症も増えてきました。
1、RSウイルス感染症
急に気温が下がり始めたころから感染が増えています。保育園、幼稚園
ではもうふつうの風邪のウイルスのひとつといっていいぐらいどこでも見か
ける感染症になってきました。過敏すぎる対応の保育園、幼稚園も多く、困
ることもあります。元気な幼児の多くは鼻のひどい長引く風邪で終わります
が、赤ちゃん、乳児、の感染は細気管炎、肺炎などを引き起こすことがあり
また、気管支喘息、心臓疾患,早産児、免疫不全のある方などは重症化しや
すいので感染には特に気を付けなければいけません。
1歳以下のお子さんはこの季節は特に不必要な人込みへの外出を避け、咳、鼻
の出ている方は赤ちゃんに移さないようにマスクをし、まめに手洗いをして
感染予防に心がけましょう。
2.マイコプラズマ感染症
一部の小学校、幼稚園ではマイコプラズマ感染症が流行し始めています。
長引く咳、コンコン、コンコンとかわいた咳が続きます。
今まで効いていた抗生剤に効かない耐性菌がほとんどになってきていますの
で新しい抗生剤の投与が必要です。早い診断、治療ができれば軽いうちに治
ります。疑わしければ早めの受診を。
3、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)
一部の小学校から始まり、じわじわと少しづつでています。治療薬はなく
症状を和らげるお薬(痛みをとる、熱を下げるなど)しかありません。激しい
頭痛では髄膜炎の合併症、聞こえの悪さでは難聴の合併症にも気を付けなけ
ればいけません。予防接種を受けることがなによりです。
4.伝染性紅斑(リンゴ病)
手足口病が終わったころから再びりんご病が増えだしました。
ホッペが真っ赤、腕、太ももに赤いぼやーっとした発疹が出てきたらリンゴ
病です。感染の最後の症状ですからこれでおしまい。感染力はなく、保育園
幼稚園、学校も、制限なく登園、通学はOKです。
お母さん、お父さんがこのウイルスにかかると関節痛、関節のこわばり、筋
肉痛、だるさが強くまるで膠原病のようだと表現する方もいます。
ああ、あれがそうだったんだと納得されるママもいます。
以上がこのところの感染症です。いい天気なのに今年の秋はどこか落ち着き
ません。インフルエンザの予防接種も始まっています。体調を整えて楽しい
秋、冬を迎えましょう。